・・・2015.08.15更新
明日16日に送り火を焚いて、いよいよお盆も終わります。期間中はたくさんのお客様にご来店をいただき、ありがとうございました。
毎年の事ですが、ご先祖様や故人を偲び、御墓参りに花をお持ちになるお客様方と対面すると、職業上みなさんと同じ期間にお墓参りに行けない自分を呪ったりします。
お墓参りのお花といえば、全国どこでも同じような内容のお花を容易に想像できますが、近年、花屋の若返りや時代の変化とともに、その様相にも変化が見られるようになりました。即ち「もっとオシャレに」とか「もっと可愛く」などのニーズが増えてきているということです。確かに、人は十人十色なのに、お参りのお花が画一的なのは花屋のエゴかもしれませんね。
こちらは当店、お盆だけの限定花
「たまにはこんな可愛い仏花」
・・・2015.08.11更新
開店祝いのスタンド花のご注文をいただき、制作納品させていただきました。この時期に屋外で開店を祝うお花達は大変です。炎天下という過酷な環境なので、フレッシュなお花を使用してもすぐにくたびれてしまいます。のはなでお作りするスタンド花は、できるだけ多くのお花を入れる事で密度を高くし、環境によりやむを得ずくたびれてしまうお花が、周囲のお花達に支えられて、派手にだらしなくならないよう注意しています。開店時にお客様がお花を抜いていく関西地方の祝い花と違い、関東の開店祝いのお花は、枯れて見苦しくなるまで店頭に飾られます。高いお金を頂戴しているので、なるべくいい状態で長く飾られていて欲しいという願いが込められています。
・・・2015.07.24更新
ショップが定休日の水曜日に、埼玉県川越市で切花のバラ生産をされている内田バラ園さんにお邪魔しました。のはなで扱っているバラの7割は内田さんのバラです。真面目で丁寧、勉強熱心、内田さんの人柄がバラにも表れています。そしてなにより品種選抜が抜群です。なんとなく女性が好みそうなエレガントな印象の品種を選抜している感じを受けます。個人的には3度目くらいの訪問なのですが、当店の笠井さんに圃場を見学させてあげようと思い伺ってまいりました。ハウスに入るとまず目に付くのがこちら
水と液肥を混合して、自動で施肥をおこなう装置です。ハウスの天井には遮光カーテンが施されており、さらに屋根の外からは流水を掛け流してハウス内の温度を調整しています。さらに奥へ行くとこんな感じです。
気になったのは通路の足元に下がっている枝葉や花たち。。。
バラに光合成をさせるため、あえて折られた枝なのだそうです。折ってしまった枝は枯れないのか?と思いますが、ねじりながら折ることで水分を吸い上げる「導管」の損傷を最小限に抑えています。これを「葉殺し」を呼ぶそうです。収穫する枝、光合成をする枝、株ごとに役割分担しているのですね。
個人的に好きな品種「コーラルハート」
内田さんのバラで一番好きな「ヴァーグ」
収穫されたばかりの「サムライ」
保冷庫で出荷を待つバラたち
夏は高温障害でバラの花びらの数も少なくなり、そのせいで花の大きさも小さくなったり、花色もぼやけてしまい、理想的な花姿にはなりません。おまけに日持ちも悪く、お花屋さん自体も閑散期のため取引も小さくなり、労力に見合った値段が付きません。生産者さんもお花屋さんも我慢の時期です。運営責任者の内田さんとは同い年で、これからの花卉業界の混沌を考え歩く仲間として、今後も交流を深めていきたいと思います。