・・・2020年09月28日更新
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「5日前に市場へ出荷したウチのバラにボトが出まくったと花屋さんからクレームがあったんですけど、のはなさんのところはどうですか?」
いつもお世話になっている内田ばら園さんから珍しく電話があったかと思えば、重い話題。ここで少しおさらい。
「ボト」とはボトリチス・シレネアと呼ばれるカビが原因の「灰色カビ病」のことで、業界では略して「ボト」と呼んでいます。花弁や花首にカビ菌が浸潤すると腐食してしまう病気、このブログでもかつてお話しした業界泣かせの病気です。(過去記事はこちら)
ボトリチス菌はごくごく身近に存在するカビ菌で、胞子で増殖します。高温多湿が大好き、でも湿度があれば低温でも活動できる厄介なやつです。当店では除菌や除湿に注意を払いながら鮮度管理を行なっているので、ボトリチス菌による被害は最小限に食い止められていると思いますが、それでも完璧ではありません。さらにボトリチス菌は繁殖のスピードがとても早く、針の穴のようなシミから1日で一気に広がるなんてザラです。
ここで今回の問題です。
入荷して5日(正確には4日)経って蔓延したボトリチス菌の責任の所在はどこにあるのか?ということ。
内田ばら園さんとは年に2度くらい、市場のバラ担当者も交えて三者協議会(生産者・市場・花屋)を開催し、様々な意見交換を行っています。内田ばら園さんの凄いところは①品質に対する飽く無き探究心(当然ながらボトリチス菌を含め病害虫への対策意識も高い)②およそ生産者らしからぬ謙虚さ(花屋さんからのフィードバックを軽視しない)にあると思います。あとこれは自慢になってしまいますが、そんな内田ばら園さんからは「のはなさんの鮮度管理は完璧!」と太鼓判を押してもらってます。なので「もしのはなさんで槍玉に上がったバラにボトが蔓延するようなことがあれば事実を真摯に受け止めて改善していきたい。ついてはサンプルを送るので試してください」ということになりました。(責任重大)
内田ばら園さんの行動もボトリチス菌の蔓延速度ばりに早く(笑)すぐにサンプルが届きました。それがこちら
プライムチャーム+
そして追加検体はジュミリア
いずれも当店ではよく入荷する品種です。
内田ばら園さんの徹底した栽培管理と、のはなの徹底した鮮度管理で、はたして彼らはどうなるのか?乞うご期待!