・・・2025年01月20日更新
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個人的には有料記事ネタでは?と思うくらいの内容です。先日、新品のフラワーキーパー(いわゆる切花用の冷蔵庫)を導入したので、そのレビューと、それを受けての方針です。
これから花屋を始める人、フラワーキーパーを買い替える人、ボトリチス菌に悩まされている人は必見です。
まずはこちら、照明も蛍光管からLEDに変わって抜群の明るさです。
本来なら売り場に置かれるべき高価なショーケースを、敢えてバックヤードに配置している理由は、特に夏場、庫内の低温から屋外の高温にお花が晒された際に起こるヒートショックを避けるためです。お花や野菜などが低温から高温に晒されると結露が起こります。さらに結露が起こるとカビが発生しやすくなります。ボトリチス菌と呼ばれるカビ菌は日常の至る所に存在し、バラやトルコキキョウ、アルストロメリアといった特に高価なお花に発生しやすい花屋泣かせの菌なのです。逆に高温から低温への移動はその限りではありません。人間だって夏場の屋外からエアコンの効いた部屋に入ると汗が引きますよね?
この寒暖差を少しでも解消すべく、のはなでは、冷蔵庫内の低温と屋外の高温の中間、お店の「最適温度」で販売をしています。
じゃあ別にガラスケースでなくとも、単純な保冷庫で良いのでは?と冷蔵庫屋さんにも言われましたが、温度/湿度といった内部の情報や商品の在庫状況が一瞬で識別可能なのでここはこだわりでした。
さらに言うと今回の新型フラワーキーパーには「除湿機能」が標準装備されていたのも気になるところでした。
花屋を営む上で、接客と並んで重要なファクターが「品質管理」だと思います。
特に湿度管理は先述の通りとても重要で、まだまだ多くの花屋さんはカビ菌発生の原因と対策に改善の余地があると感じています。では実際に湿度は何%くらいがいいのか?低ければ低いに越したことはないのですが、水の入った容器にお花を入れている都合上、なかなか普通には湿度は下がりません。あるバラ農家さんでは全ハウスをデジタル管理されていて、実際に見せてもらったことがあるのですが、各ハウスの温度や湿度をリアルタイムで把握できるようになっていました。その農家さんが言うには「75%を超えないように意識し、80%を超えたら警戒」とのことでした。
さぁそれでは実験です
【検証①】ノーマル運転・・・温度設定のみで普通に運転させて温度/湿度の振れ幅を確認
絶望的な湿度93%を記録、最低70%まで下がったということで、通常運転だと70%から93%の間を行ったり来たりということですね。この状態では品質管理に並々ならぬ神経を注ぐのはなではアウトです。
【検証②】除湿機能を使用・・・押したらどうなるか?ドキドキ・・・
ん〜最低は60%まで下がりましたが、マックス湿度が相変わらずの90%超え・・・
果たして除湿機能とは一体・・・
【検証③】さらに除湿機を冷蔵庫内に入れて強制除湿
うおーっ!!やったぜ母ちゃん!ついにマックス湿度も75%以内、これで理想的な環境が整いました!のはなでは今後も除湿機併用で品質管理を行なっていきます!
今まで空間除菌剤を庫内に置いてみたりしましたが、なにぶん目に見えない菌に対しての事なので、2ヶ月に1個¥2000もする除菌剤の効果を疑い続けていたのも事実でした。
そういえば世の中には営農指導を生業にしている方がおられて、農家さんと直接マネジメント契約をし、年間を通じて様々な営農に関するアドバイスをされているそうです。その方の情報によると空間除菌よりも冷蔵庫内の除湿と空気の揺らぎがカビ菌を抑える最も有効な手段という事らしいです。幸いにも庫内には除湿機の風やフラワーキーパーの冷蔵ファンが回っているので、もうこれで完璧かと。
ちなみに除湿機にも様々なタイプがあります。高温時に強いコンプレッサー型、低温時に強いデシカント型、両方の特性を併せ持ったハイブリット型などがあり、冷蔵庫という場所柄、うちはデシカント型を設置しています。ただすぐにタンクが満水になって運転がストップしてしまうので、タンクに穴をあけ、ホースを直結し、そのホースをフラワーキーパーの排水ドレンに落とすという魔改造をしてます(笑)これで満水による運転停止はなくなりましたが、24時間連続運転で自動停止という迷惑な機能のために休日でも運転延長をしにいかなければならないのがネックで、誰かこの機能の魔改造をしてくれないかなぁと切に願っております。
あとなんで今回の検証に温度/湿度計が3台も登場しているのかというと、1台では真偽不明、2台ではどちらが正しいか不明、ということで3台による検証でした(笑)
疑り深いったらありゃしない。