• とある菌のお話し

    ・・・2015年12月02日更新

    先日、川越でバラの生産をされている内田さんに訪店いただきました。切り花を扱う生産者さんや我々花屋の天敵、花を腐らせるカビ菌、通称「ボト」といわれるボトリチス菌の発生原因や感染ルート、予防について熱く語り合いました。

     
    ボトリチス菌は梅雨や秋雨の時期など、湿度の高い時に発生し、蔓延のスピードも速いので、すごく気を使います。
    内田さんのハウスでもすごく気を使って栽培していますが、やはりたまに症状が出てしまうバラもあるそうです。そんなときは被害が広がらないよう、ひいては我々花屋やエンドユーザーの信頼のために、やむなく処分するそうです。
    内田バラ園さんは市場へバラを持ち込む際、市場の保冷庫の湿度を測ったり、その日の環境に応じて常にベストを模索しています。
    しかしながらここまで徹底しても、バラを買い付けた花屋さんがお店でいい加減な管理をすればボトリチス菌はあっという間に発生、繁殖してしまいます。そうなんです。ボトリチス菌は我々の身の回りに普通に存在する菌なんです。
    お店の管理がいい加減なために発生したボトリチス菌なのに「あの人が作ったバラはすぐシミが出るね」という花屋さん達の話を聞くと、一生懸命頑張っている生産者さん達がとても気の毒に思えます。と、同時にバラをお買い上げいただくお客様にも、我々が知りうる限りのボトリチス菌対策をお教えしなくてはならないことを思い知らされます。
    世の中にはボトリチス菌が出ていても出荷する生産者、発生した花びらをむしって売ってしまう花屋さんもいます。背に腹は変えられないのは分かりますが、その被害を受けるのはお客様であり、それによりしっぺ返しを喰らうのは紛れもなく自分達なんだということを考える今日この頃です。

     

    退屈な話題なので次に明るい話題

     

    結婚記念日にお花を贈る男性は多いですが、年を重ねるごとにバラの本数を増やしていき、とうとう結婚30周年で赤バラ30本を贈るというまるで映画のようなお客様からのご予約をいただきました。

    おそらくここ十数年はすごい出費!なんて下世話なことを考えてしまいますが、だからこそ最高品質の赤バラを御用意しなければと思います。

    内田バラ園さんに相談した結果、選ばれた赤バラがこちら

     

    「ミルナ+」

     

    image1 (4)

    名前の横に「+」マーク

    はいオランダはLEX+社のバラですね。

    ほんのりウェーブがかった花弁がとてもエレガントで、発色もとても良かったです。

    どうかお客様のご自宅で「ボト」が出ませんように。。。